多感作用、誰が為に共感はあるのか?

とりとめのない日記のようなもの

クィア文学の萌芽(九鬼周造著『時間論』によせて)

輪廻は一般に因果律、すなわち原因と結果の連鎖に支配され、 また輪廻とは 時間概念、無際限の再生、意思の永遠の反復、時間の終わりなき回帰 とある、そして仏教は輪廻の概念において 内的諸相、つまり醸成されていくものが、次の諸相を形成し、来世におい…

2013年5月回顧録(一部改変、「春によせて」)

道端に咲いている花に気付き、思わず足を止めじっと観察してみる。 どうやらタンポポのようだ。アスファルトから覘くその姿はどこか可憐でいても力強い息吹を確かに感じさせる。ふと、昔テレビなどでよく耳にしていた「アスファルトに咲く花のように」という…

YOU ARE HERE

あなたはここに居て 静寂に耳を澄ましている 突如はしるノイズ そう、ここは戦場だった Suddenly fuzzy dim flash 冷たく暗い、コンクリートの下 押し固められて 「私の声は届いてますか」 また鳴り響くノイズ いつの間にかに消え失せ 音のない咆哮となって…

庭好きの戯言(昔のまま)

I think that One's garden reflects the thinking of nature .Now I introduce about Three types of the garden .and I try to mention the beauty of each . English Garden is popular amang Japanese peple . Arrenging the many plants without being …

ポートフォリオ

私と哲学 私は哲学が好きだ 哲学というのは、確かな答えなんてない、なんてことのない日常の中に潜んでいる、物差しのようなものだ。 物差しの間隔は一定なのだが、その間隔を一定に保ったまま、伸び縮みするようなそんな代物だ。 プラスチック製の物差し、…

京アニ事件の被害者遺族に思いを馳せつつ

人が人を殺す理由として、最も値しない そう作り手としての矜持を削ぐような悪業で心身ともに疲弊してしまった人たちへ 言葉は借り物である。 仮に、気の利いたフレーズは偉人の過去の発言を知っていればいるほど面白さが増すし、話のストーリー仕立ては起承…

虚飾に塗れた家族史のなれの果て

内田英治 「マッチング」によせて(角川ホラー文庫) マッチングアプリのプロフィール写真、写し出される世界は虚飾の自分史である。 この「マッチング」という作品は、見てもらいたい自分を見て欲しいように切り取り線を書き出し、ていのいい加工をし、そうし…

中庸という思想について

宗教と哲学の融合、中庸という思想について 原始宗教とは、自然との対話であり、死の恐怖に囚われないようにするために、伝承することが肝要であった。 哲学とは、文明化した社会における高等な言葉遊びの一種であり、だからこそギリシャの学者は全ての義務…

望郷の物故人

温かい日差しが差し込めるある日のこと 突然連れてかれた私達は 冬は寒く、食べるのにも困る暗く冷たいコンクリートの檻に閉じ込められていた。 抜け出そうにも抜け出せない 想いだけではコンクリートの壁を穿てやしない 気づけば髪も白く、歯もぼろぼろで …

静かなる変化

その会話はつとめて事務的なものだった。 目的を同じくしていたが為、お互いがお互いにそれ以上の気遣いは不要とばかりにそれぞれの国の言葉で合図を交わすのだった。 音の届かない世界、絶対零度の極限の環境 交わす遣り取りは最小限。 そして、ミッション…

窯のなかで

「君、美術品の価値というものを知っているかね。」 ある蒐集家は云う。 絶えず燻され煤けた窯の中で、陶器が焼けるにつれ、釉が融ける、馴染む 経験のうちに、蓄積される何かが、釉の配合を決めさせ、造形のあらましを決定させる。 しかしながら、窯の内部…

ちょっとした連想ゲーム

チョコレートが、貴族の好奇心を満たす不思議な飲み物から、庶民、とりわけ労働者の小腹を満たすお菓子として、姿を変えてくまでの本を読むにつれ、昔と、今が、どのように、異なるか、変わらない点はあるかを考えるようになった。搾取される側、する側とい…

誰よりも純粋であったろう君へ

嵐の中に居て、ざわめきの中の音を拾い集めてかき集めて、それでも生きようと自分なりの答えを見つけて再び嵐の中に揉まれて、そして戻ってきた君は、色々なものを脱ぎ捨てていくぶんか楽になったようだった安心していた、それは驕りだったのかもしれないし…

猛る心はフィクションに似ている

囃し立てる周りの声、それに呼応し、今日も人は何らかの行動を起こすまるで自分には全ての智恵が備わっているかのようにまるで自分の行動が、世界の全てを変えてしまうかのようにああ、まさしくこれは皆フィクションの中に生きているやり取りの中に真実など…

形に嵌るな、若人よ

テーマが決まってしまった決まってしまったものの、それを形容する言葉はないらしい。ただ、それに付随する文章が悉く型にはまっているのだ。知っている人ならば、知っているその文章の形は、真っ新だった「 」のうちにどこか理解を求め、共有され得ないこと…

わたしはひどく、かなしいのです。

何かの真似をして、当たり障りのない自分、賞賛されるような答えを考え少なくとも、嫌われるようなことはない、そんな必死さも手伝って「正しくある」自分に耽溺しているのだろうかけれども人は自分以外の何物かにはなれないから借り物のもので、振る舞うこ…

甘美な孤独

放っておいたインクの染みが気づいた時にはもう如何様にも出来なくなっているように、一度染み付いた生きづらさや疎外感というのは拭えないものである。ああ、なんということか人生捨てたものではなく居場所を充てがってくれる人もいるのだけれどもどこか居…

問われないからこその騙り

くしゃっと丸めてゴミ箱に捨ててしまえる ちり紙のような笑いしか享受することが出来なくて、 自分のことを語るのを避けている ああでも嘘をつくという時に 自分ではない何かになるために 消えそうな自分を大きな入れ物に移し替えて、 ゆうらりと揺れる揺り…

また、行く。

晴明神社雲間から太陽がこちらをみたかと思うと、すぐに他の雲がすっぽりと太陽を覆って見えなくなるような曇天の午後であった。ふと思いたち、外を歩くのは間違いだったかな、いや、もうここまで歩みを進めてしまったのだからもう目的の場所まで行ってしま…

見ろ、今は灰色の世界の中に居る

手のひらをすり抜けていく 足跡を辿るつもりが、振り返ればいつの間に消えている。 手元に残ったものだけ、必死になって掻き集めていく 音の無い、暗いけれどもほの温かい中に居る 消えて無くなってしまったものがある筈なのに それすら分からない 埃をかぶ…

物事はそのように出来ている

私が見る青を、あの人は知らないあの人が見る赤を私は知らない

その盲いたひとは

報道特集である人の日常が映し出された生まれつき耳が聴こえず、さらに後年視力まで喪った人である階下にいる人が壁を叩くことでそこに住む人に存在を伝える少ないサインで意思を伝える、ただ意思を伝えることよりも身に付けたサインが少ない為彼が彼自身を…

Always on the side of the egg

カフカの記憶もノルウェイの森の記憶もあやふやだけどニュースで観たあの演説の記憶は鮮明に残ってるペンは剣より強しっていうけど結局喋る行為に勝るものってあるんだろうか喋ったもん勝ちなんだろうか、世の中って私は弱者なんだって声を上げたもん勝ち…だ…

推理小説

始めて読んだのが小学校の学級文庫に置かれていたABC殺人事件だったと思うただ読んだ記憶すらあやふやなのでもう一回読み直してみたいところではある髭を生やした紳士が華麗に事件を解決してみせたぐらいしか思い出せないのがつらいそしてウィキペディアに載…

紙は所有物たるか

うず高く積まれた雑誌は不自然にページがたわみ、その間からは段ボール紙で出来た箱状のものが挟まり、紐がかけられてる実際積まれている本の冊数はそんなに多くはない筈なのにただならぬ存在感を放っている今ではよく見る光景である付録がつかない雑誌を探…

ほしのにんぎょひめ

はじめはどこかに応募しようと思って書き始めた文章だったけど最初の冒頭部を書き終わったあとこれでは箸にも棒にもかからないまま終わってしまうだろうと思いとりあえずどこまで自分が書けるかを念頭に置いて書き進めていった次は字数を決めて書いていけた…

勝手に震えてろ

不幸であるというのはその精神的な性質そのものが不幸であることで生じる自らを不幸と称し他人に寛容でないこと自罰的でなく他罰的であることに自らの精神の安寧を求めることそれ自体が不幸の核心であると思う怪奇を求めること、はある種邪悪な好奇心ともい…

ただ、いっさいは過ぎてゆきます。

サークル活動に参加しないことを社会に出る大人としての信用だとか責任を果たしていないと言われた理由を作って休んだことをお前は嘘をついて義務から逃れていると言われた当時部長だった友人でもある人にサークルに参加しない旨を伝えると手伝いで来ていた…

目には青葉山ほととぎす初鰹

昔江戸では女房を質に入れてでも初鰹を食えとばかりに初鰹が珍重され、またそれを求める人がひっきりなしであったのが容易に想像される今では村上春樹の本がそれにあたるのだろうかそして本はとにかく値が張るのである何冊も何冊も求めている内に場所も尽き…

苦手なひと

常に苛々しているひとがいる苛立ちを隠そうともせずに常に所在なさそうなそぶりで別の事をしているそれなのにどこまでも他人に依存するのである他人が自分の思い通りの事をしないとさらに怒るのである、物にあたるのである他人には本音を出さないという人が…